PUNCH&PERMS
「ind_frisは今まで会った人の中で5本の指に入る良い奴なんで」
今年の2月、久々に会ったオカダダさんは僕に会うなりいの一番にフリス君の話を始めた。
フリス君に初めて会ったのは2014年の1月2日。
僕は翌日に控える「JUKE VS GORGE DAY IN NAGOYA」のために前日に名古屋入りしてSeiho君やオカダダさんの出演する「ANTHEM」に遊びにClub MAGOへ行っててそこで紹介されたんだ。
その時はそんなに大した話もしてなかったんだけど、
それから約半年後、もうちょい後だったかな。
フリス君は仕事の転勤で僕が住む小倉へ越してきて僕がいつもお世話になってるHIVEで再会した。
それから何度もHIVEで一緒に遊ぶようになり、
一緒に曲作りましょう!なんて話も出てこの4月からPUNCH&PERMSを結成、スタジオに入って作業を始めた。
自分自身バンドマン辞めて以降、複数で曲を作ることもなかったししかも最近ありがちなネットを介さないオフラインで、しかもマシーンオンリーということがとても新鮮だった。
制作は各自が何らかのネタやアイデアを持ち寄って、それを二人で肉付けしていくという割とオーソドックスなもので、
面白いのは僕はネタやアイデアに対してフリス君が入れる隙間を残すために真ん中にくるような音色やフレーズを避けて補助的な音色を入れていくんだけど、
そんなことやってたらもうフリス君は自分の機材の中で完成しちゃうくらい沢山の音色をバーッと敷き詰めちゃうんだ。
そのおかげでお互い自分のフレーズを作り終えたらもう楽曲自体はほぼ完成してる。
んでそこからいくつかのパートを削ったり少し編集して構成を話し合えば形になる。
だからPUNCH&PERMSは3時間のスタジオセッションで毎回3曲くらいできてしまうんだ。
自分一人で曲を作っていると「あの音がーこのEQがー」ってなって中々完成まで時間がかかってしまうものなんだけど
お互いのノリ一発っていうか、フリス君のセンスが本当に良くて自分では絶対入れないようなパートが飛び出てくるのが面白すぎるし、
逆にフリス君も結構僕に任せてくれるからというか、信頼し合ってるというと大袈裟だけど、
お互い同じ時間軸でフラットに作ってる曲の奥深くへ入り込んでいって、そこでセッションしてるから本当に「話が早い」んだ。
DTMでは常にグリッドに縛られるから楽曲を横軸で見てしまうというか、ついついx軸y軸で音楽を扱ってしまうんだけど、
マシーンで、しかも二人が顔を突き合わせて曲を作ると僕らは楽曲の奥深くへダイブすることができる。
自分がマシーンを操作してるわけでもなくDTMのようにふと気付くと自分が操作されてしまうわけでもなく、
僕らはスタジオの中でまるでマシーンと一体になっているかのような感覚を掴むことができる。
これは本当に大きな事で、今日リリースしたEPも一聴すると何てこと無いテクノやハウスに聴こえてしまうかもだけど、グリッドや小節数に縛られないから自分らの感情赴くままに展開できる。
マシーンミュージックなのにとてもエモーショナルなんだ。
複数で音楽を作ることに対しここ何年かナーバスだったこともあったんだけど、このユニットでこれだけ上手くいったのは結構フリス君の人柄もあるんだよな。
なんか絶妙なんだよ。あの付かず離れず感が。ナイスガイ!